鈍色〜曽塚レナの雑記〜

車椅子だけどどこにでもいくよ!//脊損腰椎L1損傷//事務所卒業しました!

鈍色のモンスター〜子供のころのこと〜

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こんにちは!闇オーラが激しい曽塚レナです。

人生そこそこ楽しんでいるはずなんですが、なぜか闇オーラだけは消えない……!!

なぜなんだと悩む日々です。

先日友人の結婚パーティーに参加したんですが、

わたしだけ出勤前のホステス感はんぱない。

つらい。

 

そうそう、闇オーラといえば……

皆様、抜毛症という病気をご存知ですか?

 

曽塚は子供の頃、この抜毛症でした。

自分で自分の頭髪を抜いてしまう病気ですね。

大人になってからはすっかり治ったのですが、わたしは当時頭のてっぺんがハゲた小学生でした。

原因はストレスとも、性癖とも言われています。

 

今回は子供の頃の自分の葛藤について深く考えてみました。

どんな人だって、生きてきた年数分の過去があります。

あまり特別なことはありませんが、この日本に住んでいるちっぽけな車椅子ユーザーであるわたしのケースをゆっくり丁寧に綴っていこうと思います。

お時間ある方、よかったらぜひ子供だったわたしに出会ってみてくださいませ!

 

ではGo!

 

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わたしは横浜で生まれました。

ヨーロッパの銀行で働く父と、ピアノ講師の母の間に生まれた長女です。

生まれた頃から喘息持ちで環境の変化に弱く、

すぐに発作を起こすため、空気のキレイな千葉に引っ越して居を構えることに。

 

母がピアノ講師なこともあり、

よく家ではピアノを練習していました。

 

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写真は妹と。

 

小学生の頃。

クラスで一番上手い子が合唱のピアノ伴奏をすることになってたんです。

いつもたいていわたしでした。


でもある時、

「れなちゃんは上手いけど、上手いの先生知ってるけど、たまには他の子に譲ってあげてね」

って言われて。

 

子供心にも、

他の子にも譲ってあげなきゃいけないことはわかります。

世の中は平等じゃなきゃいけません。

それでも、どうしても消化しきれない思いがありました。

 

なぜなら……

 

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他の子は、わたしが塾に行っている間外で遊んでいるから。

そんなの家庭の事情なんです。なんですが、

 

どうしてわたしだけ、週6で習い事に缶詰めで。

どうしてわたしだけ、夏休みに塾に缶詰めで。

どうしてわたしだけ、

みんなが公園で遊んでる間に、背中に竹刀を入れられながら何時間もピアノを弾いてるんだろう。

どうしてこんなにつらいのに、

「習い事いっぱいできていいなぁ」なんて

むしろ幸せ者みたいに言われるんだろう。

 

誰だって何かしら抱えています。

どんな家庭だって何かしらあります。

でも、子供のわたしにはそれがわからなくて。

どうしてわたしは努力しているのに、

楽しそうにお友達と遊んでるクラスの子に、

ピアノの伴奏を譲ってあげなきゃいけないんだろう??なんて

わたしの心は黒く染まっていました。

 

「れなちゃんは勉強が進んでるから、みんなに合わせて授業中は手を挙げないでね」

とも言われていました。

 

気付くと、わたしは授業中に、

一本、一本と自分の髪の毛を抜くようになりました。

 

楽しかったんです。

自分の身体の一部である髪の毛を、

ぷちぷちとむしっていくのが。

 

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(今はもっさり髪があります)

 

ハゲ始めたので、いつもポニーテールにしていました。

でも受験が終わって、中学に入学すると、

わたしと同じ境遇の子たちばかりでした。

みんな、夏休みはクーラーの効いた部屋で勉強していたタイプの子たちです。

その時、ふとあることに気付きました。

 

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自分の中の、醜い選民意識でした。

高すぎるプライド。

みんなから疎外感を感じて生きてきたのに、

「あんたたちとは違う」という細い細いプライドで自分を保っていたことに気付きました。

 

みんなと仲良くなりたかったのに、なれないから

憎むことでしか自分を正当化できなくなっていました。

 

あの頃のわたしは、なにか人間じゃなくて

憎しみしか心にないモンスターになってしまったようなそんな心地がしていました。

(ハゲてるしね)

 

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それから激しい反抗期に入って。

部活をサボってゲーセンに入り浸って。

授業中は先生に反抗しまくって、

いやな子供だったなぁと思います。

 

でも、そんなわたしを救ってくれたのが、

高校卒業後の一人暮らし。

 

はじめは父と都内で暮らしていたのですが、

その頃はまだ髪を抜いてハゲていました。

気付くと手が頭に行っている……

気付くと髪をぶちぶち抜いている……

 

でも、完全に一人暮らしを始めて。

 

初めのころは悪夢ばかり見たんです。

でも、次第に自分の安全を確認できて、

「わたしの人生は、わたしがコントロールしているんだ」という実感を生まれて初めて感じられました。

 

それからです。

手が頭に向かわなくなったのは。

むしろキレイに美容院に行って、

お化粧して、ちょっと高いハイヒールを履いて。

かわいいお洋服なんか、買うようになって。

 

"自分を大切にする"ということの意味を、

やっと習得した感じがしました。

 

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そして、今の自分がいます!

 

今は全く自分の髪を抜くことなんかありません。

いや、まぁ、体の毛は剃ったりするけど。

でもそれは、

ツルツルの脚や腕になりたいから!

 

自分を破壊する一貫なのではなく、

自分を大切にする一貫なのです。

この違い、すごく大きいんですよ。

 

一人暮らしがどうしてわたしにこんなにも良く作用したのかはわかりません。

それでも、一人での生活は、

自分を大切にすることをわたしに教えてくれました。

もし抜毛症で悩んでいる方は、環境を変えてみることを強くおすすめします!

自分の心にゆーっくりゆーっくり向き合ってみたら、

きっと、いい発見があると思うのです。

 

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ということで、今回は抜毛症と子供の頃の話でした。

シャンプー・リンスのCMのオファー、お待ちしています。

 

 

それでは♡

本日もお付き合いいただきましてありがとうございます!

曽塚レナでしたっ♡♡♡